2017年08月25日

びんずるの夜に「陸軍」を観賞/邦画・戦争映画特集

7月29日に長野ロキシーさんで長野市出身のゼロ戦パイロット/原田要・平和への祈りというドキュメンタリー映画と監督の舞台挨拶をみました。


いろいろと衝撃的な話を聞けましたが戦時中に中央通りに防空壕を掘った話や物が無かった話や風船爆弾や竹槍の訓練の話を聞くと戦時中に生まれなくて良かったと心の底から思いました。

原田要さんのドキュメンタリー映画公開記念で邦画・戦争映画特集が行われ見れる作品は見ておきたいと思いましたが日程が合わずびんずるの日8月5日の夜7時から公開された陸軍を見に行きました。


24の瞳の木下恵介監督の1944年の作品でもちろんモノクロでした。フィルムの状態が悪かったり途中で切れるアクシデントもありましたが歴史を感じられました。


幕末から太平洋戦争まで陸軍に関わり続けた一族を描いた作品でした。


主人公が横柄だったり人に礼儀を説きながらケンカばかりしているのが嫌で正直気が滅入りましたが最後に息子が出兵するときの母役の田中絹代さんの演技に母親の思いが伝わり感動的でした。


デートで見る映画ではないと思いますが暗い時代を繰り返さないためにも後世に残しておきたい映画だと思いました。  


Posted by プラネマン2 at 06:33Comments(0)長野ロキシー/名画

2017年08月15日

二十四の瞳/邦画・戦争映画特集

7月29日から8月25日まで長野ロキシーさんで創立100周年企画第6弾として戦争邦画特集が上映され5本の映画が上映されます。


その中の1本として1954年に上映された二十四の瞳が8月13日から18日まで上映され14日に観賞に行きました。題名は聞いたことがありましたが内容は知らずどんな話か楽しみでした。


高峰秀子さん演じるヒロインの女性教師が戦争前に自転車で通勤して洋服を着ているだけで話のタネにされていました。教師も女先生、男先生と呼ばれ堅苦しい時代背景を感じました。


ヒロインが骨折して12人の生徒が歩きながら自宅までお見舞いに行くのは心暖まりました。


瀬戸内の小さな島の12人の児童でも自宅が売り飛ばされたりお父さんが不況で仕事がなく百合の花の弁当箱を欲しいと言ってはいけない等現在も不況と呼ばれていますが戦前の方が厳しい感じがしました。


金比羅様に修学旅行に行き学校を辞める前提で行かしてくれた…という話には心が痛みましたが学校を辞めて大阪に行ったはずの女児が金比羅様の門前で働いていてヒロインと思わぬ形で再会した場面には泣けました。女児がお店を抜け出してヒロインに会いに行こうとしたら他の児童がいてバツが悪くヒロインが帰った後で泣いていた場面に人間は平等ではないんだな…と感じ目頭が熱くなりました。

ヒロインの発言がアカだと言われ教職を辞めて行くのは気の毒だと思いました。歌が好きだけど両親の理解が得られない…病気になる…家が借金でとられてしまう…12人の教え子が皆平等ではないと感じましたが戦死したことを思えばまだ救いようがあると思い戦争に人生を狂わされた男児が気の毒でした。


ヒロインも教職を辞めたり夫が戦死したり娘が空腹のあまり木に登り実を食べようとして落ちて死んでしまい時代に振り回されましたが戦後教職に復活出来て生き残った教え子と再会出来て生きていれば良いことがあるのだと感じました。


2時間36分の見応えのある映画でした。モノクロフィルムで聞き難い場面や見え難い場面もあり音楽も童謡だけで洗練されていない分歴史の重みを感じ心に残りました。


最近のアベ政治は軍靴の音を響かせようとしているように感じますが大日本帝国のように人々を苦しめる政治をしないようにして欲しいと二十四の瞳を観て強く思いました。  


Posted by プラネマン2 at 19:13Comments(2)長野ロキシー/名画