2017年01月23日
7人の子供を育てた五島のトラさんに感激しました。


長崎県五島列島の北部新上五島町に住む犬塚虎夫さんはかつては野球で長崎県代表になるスポーツマンでした。愛知県の大学に進学したこともありましたが父親が倒れ中退して島に戻り高校時代に知り合った奥さんとの間に7人の子供を授かりました。
五島のトラさんは名物五島うどんの製麺所を自宅に作り生計を立てていました。子供たちには毎朝5時にお越し家業を手伝わせていました。
時給換算してお小遣いを渡し家業を手伝うことでお金を稼ぐということを学ばせ早起きすることでご飯を美味しく食べる効果があることを教育方針にしていました。下は2歳の男の子も手伝いをしていました。子供たちにインタビューさせると手伝いが嫌だという子供もいて兄弟姉妹皆性格が違うんだな…と思いました。
大浦勝監督は五島列島で別の取材をした時に五島のトラさんのことを知り取材を始めたのが1993年でした。その後もデジタルカメラを担ぎ22年間トラさんの取材をしました。
その後子供たちも大きくなり島を離れて学校に通うようになり製麺所だけでは仕送りが出来ずに五島列島の綺麗な海水に目をつけて塩を作り始めました。
島を歩き天ぷら油を集め経費を使わずに塩を作りました。製麺所に塩の製作のダブルワークに家計の節約にうどんを食べるなど一生懸命生きているトラさんを見ていると僕の両親も必死な思いをして東京の専門学校を卒業した僕の学費を工面したのか……僕は独身子無しなので普段の生活では感じることのない親の苦労を知り胸が痛くなり泣けてきました。
子供たちの離島、別れ、結婚、出産など1993年に取材を始めてから22年を描きました。五島のトラさんは過労や酒好きから61歳で亡くなりました。
しかし7人の子供は皆社会人として独立して結婚、12人の孫が出来ました。写真家として写真集を出版したり陸上の長崎県代表になり教師になった子供など才能のある子供を育て立派でした。7人の子供のうち4人が島に残りました。製麺所を継いだ娘たちも自分の子供に家業を手伝わせていました。長女の夫は塩の仕事を引き継ぎ子供たちに雇用の確保や仕事を残したのはあっぱれでした。他に廃れそうな島の伝統芸能を継承していくのも素晴らしいと思いました。
少子化や過疎化など現代の日本の問題を問いかけたようで見応えがありました。そして独身の僕は親の有り難みが分かり泣けたドキュメンタリーでもありました。
監督の裏話で長男は一時期長野県でバーデンダーをして出来婚をして五島のトラさんが長野県まで謝りにきた…というエピソードを語り長野県にも縁がある映画だと思い更に親しみが持てました。
大浦勝監督素晴らしいドキュメンタリー映画をありがとうございました。そして良質なドキュメンタリーを公開してくれた長野ロキシーさんありがとうございました。子育てを終えた人、進行中の人に見て欲しいドキュメンタリーでした。
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Posted by プラネマン2 at 05:38│Comments(0)
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